
CONEXIOBlackBear OSが進化しました
弊社のエッジコンピューティングゲートウェイCONEXIOBlackBearは、2019年に発売以来、安心してお使いいただけるようOSマイナーバージョンアップを繰り返してきましたが、このたび、メジャーバージョンアップを行いました。
本記事ではバージョンアップ内容と、お客様にとってのメリットについて解説します。
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Yocto Project 5.0ベースで、より快適・安心なIoT環境へ
CONEXIOBlackBear(以下、BlackBear)は、2019年の発売以来、IoT現場の安定稼働を支えるLinuxゲートウェイとして、多くの現場で活躍してきました。
長年にわたり堅牢な基盤として機能してきたBlackBear OSですが、近年の技術進化や多様化する運用ニーズに対応するため、この度、大幅なメジャーバージョンアップを実施しました。
新しいBlackBear OSは、Yocto Project 5.0をベースに、開発・運用の自由度、安定性、そして性能、そのすべてを向上させています。
なぜ今、OSをアップデートするのか?
IoTゲートウェイは、単なる通信装置ではなく、現場の知見や運用ノウハウを支える「頭脳」としての役割を担っています。
- 開発環境のモダナイズ(Python、Dockerなどの強化)
- 長期運用に耐えるセキュリティ基盤
- PoCから本番運用までをスムーズに移行できる柔軟性
- モバイル通信環境における接続性・安定性の向上
これらのニーズに応えるべく最新の技術トレンドに対応することで、BlackBear OSは大きく進化しました。
新OSの主な特長
ソフトウェアの全面刷新
アプリケーション/ライブラリ | Yocto 5.0 |
---|---|
glibc (GNU C Library) | 2.39 |
GCC | 13.2 |
OpenSSL | 3.2.1 |
NetworkManager | 1.46.0 |
ModemManager | 1.22.0 |
Python | 3.12.3 |
Apache2 | 2.4.62 |
OpenCV-Python | 4.9.0 |
Docker | 25.0.3 |
長期運用に適した強固なセキュリティ
Yocto ProjectのLTS(Long Term Support)版であるYocto 5.0を採用しており、2028年まで継続的なセキュリティパッチの提供が見込まれています。この長期的なサポートを基盤として、安定性と信頼性に優れた構成を実現し、安心して長期運用できる環境を提供します。
性能が約1.4倍に向上
ベンチマークテスト (UnixBench)では、従来比で約1.4倍のスコアを記録しました。PoC環境でもスムーズな処理を可能にする応答性能を備えています。
スムーズな導入と既存資産の活用
操作性は従来OSとほぼ同じ。学習コストを抑えつつ、既存の運用ノウハウやアプリ資産をそのまま活かせます。
導入・アップデートについて
新OSは、新規ユーザー様にはもちろん、既存ユーザー様にもスムーズに導入いただけます。
※現行OSからの直接アップデートには対応しておらず、新OSの導入にはクリーンインストールが必要です。
今後は、ブラウザで各種インターフェースの設定が可能なネットワークWebUIアプリケーションの提供も予定しており、より直感的な操作環境を目指します。
BlackBear のこれから
今回のOSアップデートは単なる機能追加ではなく、現場の自由度、安心感、そして運用効率を根本から底上げするための基盤強化です。
BlackBearは、IoT現場の課題に寄り添いながら常に進化を続けるプラットフォームです。今後も、お客様の声を反映した改善を継続し、より柔軟で信頼性の高いIoTゲートウェイを目指してまいります。
詳細資料やアップデート手順については、以下よりご確認ください。
▼BlackBear OSアップデート資料ダウンロード(CONEXIO IoT サポートサイト)
▼リリース通知はこちら
▼CONEXIOBlackBearについての情報はこちら!!
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