遠隔監視システムとは? 導入メリットと活用方法

​​​​​​​遠隔監視(リモート監視)システムとは? 導入メリットと活用方法を解説

近年、企業における人手不足が深刻化するなか、現場の生産性を高めるために、IoTやAI、ロボットなどの先進的なツールの利活用が期待されています。

なかでも、施設内や設備機器の巡回点検については、日々の定型的な業務となっており、人材リソースが割かれている現場も少なくありません。

そこで注目されているのが、遠隔監視(リモート監視)システムです。人手不足に悩む一方で、「より付加価値の高い業務へと重点的に人員を充てたい」と、遠隔監視システムの導入を検討している企業の方もいるのではないでしょうか。

この記事では、遠隔監視システムの概要をはじめ、導入メリットと活用方法について解説します。


目次[非表示]

  1. 遠隔監視システムとは
  2. 遠隔監視システムの導入メリット
    1. ①点検業務の省人化
    2. ②トラブル対応の迅速化
    3. ③広大・危険な場所の監視
  3. 遠隔監視システムの活用方法
    1. ①設備・機械の予兆保全
    2. ②メンテナンスサービスの提供
  4. まとめ


遠隔監視システムとは

遠隔監視システムとは、遠隔地にある設備機器の稼働状況をパソコン・スマートフォンなどから監視できるシステムです。

対象となる設備機器や施設にIoTセンサー・カメラを設置して、収集した稼働データをサーバーへ送信することで、端末から情報を確認できるようになります。

これまで、設備機器の目視点検や施設における巡回点検は、担当者が現場に出向く必要がありました。このような点検業務の課題は、時間・場所の制約があるため、24時間監視することが難しいほか、担当者の負担が大きいという点です。

遠隔監視システムを導入すれば、インターネットを経由して、離れた場所から点検・監視業務を行うことが可能です。工場や倉庫、商業施設など、設備機器の点検・巡回が必要なさまざまな現場において活用できます。



遠隔監視システムの導入メリット

遠隔監視システムを導入することで、さまざまなメリットが期待できます。ここでは、そのうちの3つを紹介します。


①点検業務の省人化

1つ目は、現場の点検業務を省人化できることです。

目視による点検業務は、設備数や施設規模が大きくなるほど労力・時間がかかる傾向があり、リソース面で負担となるケースがあります。

遠隔監視システムを導入すれば、担当者が現場に出向く必要がなく、設備機器の稼働状況や、施設内の状態を遠隔地から監視することが可能です。

また、複数の設備機器・エリアを一元的に監視できるため、現場ごとに異なる担当者を配置する必要がなくなるほか、保全コストの削減にもつながります。


②トラブル対応の迅速化

2つ目は、設備機器や施設内に異常が発生した場合に迅速なトラブル対応ができることです。

目視・巡回による点検では、24時間継続して監視し続けることが難しく、不具合や異常を見逃したり、発見が遅れたりする可能性があります。

一方、遠隔監視システムの場合、センサー・カメラで収集した稼働情報がリアルタイムでサーバー上に送信されるため、異常を早期に検知することが可能です。

設備機器の故障や停止、災害、事故などが発生した場合に早期の対応が可能となり、スムーズな事後保全・予知保全の実現につながります。


③広大・危険な場所の監視

3つ目は、人の立ち入りが難しい場所や、敷地が広大で巡回点検が困難な場所の監視を行えることです。

大規模な工場・倉庫や農地において、限られた数の作業員が巡回して点検業務を行うことは容易ではありません。また、建設現場での危険エリアや災害地域などでは、人が入って継続的な監視を行うことが難しいこともあります。

遠隔監視システムを導入すれば、広大な施設・敷地、危険な場所でも、安全かつリアルタイムな監視が可能になります。



遠隔監視システムの活用方法

遠隔監視システムは、さまざまな業種・用途で活用されています。ここでは、活用方法の例を2つ紹介します。


①設備・機械の予兆保全

遠隔監視システムは、製造工場における設備・機械の予兆保全に活用できます。

製造工場において、24時間稼働する設備・機械に故障や不具合が発生した場合、長時間の稼働停止によって生産ラインに支障をきたすおそれがあります。

人手による監視作業の場合、連続した稼働状況のデータを記録できません。そのため、部品の損耗状態を把握できず、故障・不具合の発見が遅れる可能性があります。

遠隔監視システムを導入することで、設備・機械の稼働状況を連続したデータで収集して、リアルタイムで把握できるようになります。

これにより、故障や不具合の予兆を見逃さず、適切なタイミングでメンテナンス・部品交換などを実施することが可能です。


②メンテナンスサービスの提供

自社製品の納入先である企業に、製品のメンテナンスサービスを提供することも、活用方法の一つです。

自社製品の納入後、稼働状況や損耗状態を確認できない状態では、修理・メンテナンスのタイミングを把握しにくいという課題があります。

遠隔監視システムを用いて、自社製品の稼働情報をIoTセンサー・カメラで収集することで、納入後の現場での稼働状況を把握できるようになります。

これにより、適切なメンテナンス箇所・時期を顧客に提案して、故障や不具合を未然に防止します。また、収集した稼働データを分析することで、設備の最適化を提案することも可能です。

このように、予知保全をサービス化することによって、自社製品の価値向上、顧客満足度の向上が期待できます。



まとめ

この記事では、遠隔監視システムについて、以下の内容を解説しました。


  • 遠隔監視システムの概要
  • 導入のメリット
  • 遠隔監視システムの活用方法


遠隔監視システムは、複数の場所にある設備機器をシステム上でまとめて監視できるシステムです。人手による巡回点検を省人化するとともに、トラブル対応を迅速化できる、広大・危険な場所の監視が可能になるといったメリットがあります。

製造工場や農家、商業施設などの監視・点検業務に人的リソースが割かれている、設備機器のトラブル対応が負担となっている場合は、遠隔監視システムの活用が有効です。

なお、遠隔監視システムは、インターネットを通じて稼働データをサーバーへと送信するため、導入にあたって、セキュリティ対策も欠かせません。

コネクシオが提供する『CONEXIOBlackBear』は、さまざまな設備機器やセンサーと接続できる5G対応のIoTゲートウェイです。遠隔監視システムと併用することで、セキュアかつ安定したデータ収集が可能になります。

CONEXIOBlackBearについては、こちらから詳しい資料をダウンロードしていただけます。


  CONEXIOBlackBear | コネクシオIoTソリューション コネクシオは”海外利用可能”・”車載可能”な堅牢性、AI連携を想定したエッジコンピューティング・ゲートウェイ『CONEXIOBlackBear』を開発しました。IoTゲートウェイ|エッジコンピューティング|海外利用|車載利用|コネクシオブラックベア コネクシオ IoTソリューション


また、5Gについてはこちらの記事で解説しています。併せてご一読ください。

  新たな通信規格“5G”で何が変わる? 特徴や4Gとの違いを解説 4Gの次世代通信規格として登場した5G。5Gの登場を受けて、「4Gから5G対応のIoTデバイスやソリューションに変更しようか」「5Gを新たに導入しようか」と検討している企業担当者の方も多いのではないでしょうか。5Gが企業にどのような影響をもたらすのか、4Gと5Gの特徴や違いについて解説します。 コネクシオ IoTソリューション


コネクシオのソリューションが5分でわかる!
工業・農業・オフィス・車両・インフラなど、
各分野から抜粋した代表例をご紹介
ご質問やご要望はこちらから
お気軽にお問い合わせください

お役立ち資料
最新記事
サイト内検索