工場のIoT、古い機械もIoT化できる? 導入の効果や方法

デジタル技術の発展により、さまざまなモノがインターネットとつながるIoT化が進んでいます。

工場の設備・機械にIoTを活用しようと思いつつも、「どのようにIoT化を進めていけばよいのか具体的な取り組みが分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特に、古くから使用している既存の機械がある場合、新たな設備導入や大掛かりな工事を懸念してIoT化に踏み切れないケースもあります。そこで今回は、製造現場におけるIoTの導入状況を踏まえつつ、機械をIoT化する効果や方法などを解説します。

目次[非表示]

  1. 製造現場におけるIoTの導入状況
  2. 工場設備・機械へのIoT導入で期待できる3つの効果
    1. ①巡回・点検・記録作業の省人化
    2. ②トレーサビリティの実現による品質向上
    3. ③リアルタイムの監視による予知保全の実現
  3. 機械のIoT化で懸念されるポイントと解決策
    1. ①新たな設備・機械の導入コスト
    2. ②工事による生産ロスの発生
    3. ③IoT化に必要な人材の不足
  4. まとめ

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製造現場におけるIoTの導入状況

現在、製造現場のIoT化はどれくらい進んでいるのでしょうか。総務省が発表した企業規模別、製造業・非製造業の導入率を基に解説します。


▼国内のAI、IoT活用状況(全体、規模別、業種別、提供/利用側別)

国内のAI、IoT活用状況

画像出典:総務省『令和元年版 情報通信白書


総務省『令和元年版 情報通信白書』によると、国内企業全体の約20%がIoTを導入しています。そのうちの約30%を製造業が占めており、非製造業と比較してIoTの活用が進んでいることが分かります。

一方、企業規模別に見ると、大企業の活用状況が約30%であるのに対して、中小企業では20%以下となっています。業務効率化に向けてIoT導入が進むなか、中小企業では大企業ほど活用が進んでいないのが現状です。


▼IoT・AI等のシステム・サービスを通じてデータを収集・解析する目的

AIを通じてデータ収集解析する目的.

画像出典:総務省『令和2年版 情報通信白書


なお、総務省『令和2年版 情報通信白書』によれば、AIを含む先進技術を含むIoTの活用目的としては、「効率化・業務改善」が約80%を占めています。

出典:総務省『令和元年版 情報通信白書』/『令和2年版 情報通信白書



工場設備・機械へのIoT導入で期待できる3つの効果

さまざまな企業でIoT導入が進むなか、中小企業ではいまだ活用が乏しい状況です。

総務省『令和2年版 情報通信白書』によると、IoTやAIなどのシステム導入効果に関して「非常に効果があった」「ある程度効果があった」と回答した企業は全体の約80%にも上ります。


令和2年版 情報通信白書

画像出典:総務省『令和2年版 情報通信白書


工場へのIoT導入においても、さまざまな効果が得られると期待できます。なお、製造現場へのIoT導入で期待できる効果は主に以下の3つです。

出典:総務省『令和2年版 情報通信白書


①巡回・点検・記録作業の省人化

従来は、機械の点検には点検者による巡回や記録作業が必要でした。

しかし、機械をIoT化することにより、自動でデータを収集して巡回・点検業務を省人化できます。紙面への記入やシステムへの入力となど帳票の記録作業も不要になるため、業務の効率化が期待できます。


②トレーサビリティの実現による品質向上

機械のIoT化によって、製造の各工程に発生するデータを記録・蓄積することが可能です。データ分析によって不良品・破損をいち早く発見できるほか、製造工程を追跡して効率的に品質管理ができるようになります。

また、生産品に問題が発生した場合には履歴データを検索して原因を追究することも可能です。設備停止によるトラブルを最小限に抑えながら必要な改善策を講じることで、生産品質の向上も期待できます。


③リアルタイムの監視による予知保全の実現

工場内の機械にIoTを導入することで、稼働状況をリアルタイムで監視することが可能です。

これにより、故障や不具合の予兆を検知して、速やかに修復・メンテナンスを実施できます。予知保全を実現することで、生産ラインの停止や不良品の発生を削減し、生産性の向上が期待できます。

▼予知保全について、詳しくはこちらの記事でご紹介しています

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機械のIoT化で懸念されるポイントと解決策

機械のIoT化では、業務効率化や生産品質向上などの効果が期待できる一方で、コスト・運用面での懸念事項もあります。


①新たな設備・機械の導入コスト

IoT化に向けて工場内の設備・機械を一新する場合、設備投資が必要です。初期費用として多額のコストがかかるため、資金面で導入が難しいケースもあります。

新たな設備・機械の導入が困難な場合には、既存設備を流用できる方法を採用するのも一つの手段です。

コネクシオのIoTソリューションでは、既存の機械にIoTカメラやセンサーを後付けすることが可能です。アナログメーターの読み取りや監視を自動化し、データの収集・蓄積ができるようになります。設備投資の初期費用を抑えつつ、IoT化を進められます。


②工事による生産ロスの発生

IoT化に伴って工場内の大掛かりな工事が発生する場合、生産ラインの停止が必要になるケースがあります。しかし、機械が長時間停止してしまうと生産効率の低下や機会損失が懸念されます。

こうしたリスクを防ぐために、設備稼働を停止することなくIoTを導入できる方法があります。

コネクシオのIoTソリューションなら、大掛かりな設備の入れ替えや工事が不要です。既存設備を停止することなくネットワーク環境の構築のみでIoT化できるため、生産ロスの発生を防げます。


③IoT化に必要な人材の不足

IoT化を進めるにあたり、設備・機械の設定や使い方などを熟知した人材を社内で確保できないケースがあります。

自社のみでIoT化を導入・運用できない場合には、機械の設定や運用をサポートできる外部企業に依頼するのも有効です。

コネクシオでは、IoTの導入から設定、現場での使用方法まで一貫サポートを実施しております。IoTの知識やノウハウに自信がない場合でも実用化が可能です。

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まとめ

工場設備・機械のIoT化によって、点検業務の省人化や予知保全の実現、品質向上などさまざまな効果が期待できます。

コネクシオのIoTソリューションでは、既存の設備にIoT機器を後付けでき、生産ラインを停止させることなくIoT化を実現できます。

機械の設定や使用方法などについてもサポートしているため、IoT導入後の運用に不安を抱える企業さまも安心してお任せください。

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