
IoTとは?初心者でもわかる仕組み・活用事例・メリットと課題を徹底解説
IoT(Internet of Things、モノのインターネット)とは、さまざまな「モノ」がインターネットを通じて相互に情報をやり取りする技術を指します。これにより、日常生活やビジネスの現場で新たな価値やサービスが生まれています。
本記事では、IoTとは何か、基本的な構成要素や活用事例、メリットや導入時の課題について、幅広く解説します。
目次[非表示]
- 1.IoTの基本構成要素
- 2.IoTの活用事例
- 3.IoT導入のメリット
- 4.IoT導入時の課題
- 5.まとめ
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IoTの基本構成要素
IoTシステムは、主に以下の4つの要素で構成されています。
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デバイス(モノ)
センサーやアクチュエーターを搭載した物理的なデバイス。家電製品、自動車、産業機器などが該当します。産業機器を制御するコンピュータであるPLC(Programmable Logic Controller)からデータを取り出す場合も多いです。
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センサー
温度、湿度、位置情報など、モノの状態や環境情報を測定・発信する装置。これらのデータがIoTの基盤となります。
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ネットワーク
センサーで収集したデータをクラウドや他のデバイスに伝送するための通信手段です。
モノ自体には高度なネットワーク機能はないため、途中にプロトコル変換機能を持つIoTゲートウェイを挟んでモノのデータ収集をする場合が一般的です。
センサーやデバイスからIoTゲートウェイにデータを集めるための通信手段には、RS-485やCANなど有線の場合もありますし、Bluetoothや省電力通信(LPWA)など無線の場合もあります。近年は無線通信技術が進化し、省電力、長距離、信頼性などの性能が向上してきています。
IoTゲートウェイに集まったデータを、インターネットやクラウドにデータを送信するにはLTEが主に使われますが、高速・大容量データに適した5Gネットワークにも注目が集まっています。 -
アプリケーション
収集・伝送されたデータを処理・分析し、ユーザーに有益な情報やサービスを提供するソフトウェア。データの可視化やデバイスの制御が可能となります。
センサーから転送されるデータは一見して分かりにくい数字の羅列だったり、量が圧倒的に多かったりすることもあります。こうしたデータを理解しやすいように処理してまとめます。
IoTの活用事例
IoTは多岐にわたる分野で活用されています。以下に主な事例を紹介します。
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スマートファクトリー
スマートファクトリーとは、工場内の設備や機器をインターネットを介して監視・制御できる工場のことです。工場内の生産設備や機器を相互につなげることで、それぞれの状況を確認。遠隔操作で制御できるため、オペレーターの省人化や効率化が図れます。
リアルタイムでデータの収集・分析も行えるため、生産状況や稼働状況の可視化も容易です。これまで負担となっていた業務を効率よく行えるため、生産性の向上とコスト削減を図り、人手不足の影響を軽減できます。
また、工場では設備に不具合や故障が生じると、生産ライン全体が止まってしまうこともあります。IoTを活用したスマートファクトリーでは、不具合が生じる前の予知保全を可能にします。
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スマートホーム
家庭内の家電や設備をインターネットに接続し、スマートフォンや音声アシスタントを通じて遠隔操作や自動制御を行うシステムです。例えば、外出先からエアコンを操作したり、照明を自動で調整することが可能です。
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スマートシティ
都市全体にセンサーやデバイスを配置し、交通、エネルギー、水道などのインフラを効率的に管理する取り組みです。交通量センサーと信号機を連携させて渋滞を緩和したり、街灯の明るさを人の動きに合わせて調整することでエネルギー消費を削減できます。
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コネクティッドカー
車両に通信機能を持たせ、インターネットや他の車両、インフラと情報を共有する自動車です。リアルタイムの交通情報を取得して最適なルートを提案したり、車両の状態を遠隔で監視してメンテナンス時期を通知するなどのサービスが提供されています。
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ヘルスケア
ウェアラブルデバイスや医療機器を通じて、個人の健康データを収集・分析し、健康管理や疾病予防に役立てる分野です。スマートウォッチで心拍数や睡眠パターンをモニタリングし、異常があればアラートを出すといった機能があります。
IoT導入のメリット
IoTを導入することで、以下のようなメリットが期待できます。
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業務効率の向上:
リアルタイムのデータ収集と分析により、業務プロセスの最適化や自動化が可能となります。 -
コスト削減:
設備の予知保全やエネルギー管理により、メンテナンスコストやエネルギー消費の削減が実現します。 -
新たなビジネスモデルの創出:
IoTデータを活用したサービス提供や製品の付加価値向上により、新たな収益源を確保できます。
IoT導入時の課題
一方で、IoT導入には以下のような課題も存在します。
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セキュリティ:
多くのデバイスがネットワークに接続されるため、不正アクセスやデータ漏えいのリスクが増大します。適切なセキュリティ対策が必要です。 -
標準化:
デバイスや通信プロトコルの多様性により、相互運用性の確保が難しい場合があります。業界標準の策定や統一が求められます。 -
データ管理:
膨大なデータの収集・保存・分析には、高度なデータ管理能力とインフラが必要となります。近年は、AIを活用する例が増えています。
まとめ
人々の生活や、社会そのものをより便利にするIoT技術。今や私たちの生活になくてはならない存在となっています。
IoTは、工場やオフィスのスマート化を実現し、生産性や業務効率を高めることが可能です。また、個人向けには人々の快適な生活をサポートするさまざまな製品やサービスが提供され、あらゆる場所で規模を問わずに活用されています。
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