IoTによる車両管理とは? できることや事例について紹介

IoTによる車両管理とは? できることや事例について紹介

現在、DXやスマート工場などの推進によって、さまざまな業界・分野でIoTの活用が広がっています。

これは自動車業界でも例外ではなく、“コネクテッドカー()”をはじめとするIoTを取り入れた車両管理や運転技術に注目が高まっています。

車や重機などの販売・管理を行っている企業では、「車両管理に利用できるIoTにはどのようなものがあるのか」「車のIoT化で何ができるのか」といった疑問を持つ担当者の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、IoTによる車両管理でできることや導入事例について解説します。

※コネクテッドカーとは、無線でのインターネット通信ができる機能を有して、車両の状態や道路状況などの情報を取得・発信する機能が搭載された車のこと。


目次[非表示]

  1. 注目が高まる車のIoT化
  2. IoTによる車両管理でできること
    1. 運行管理
    2. 故障予兆検知
  3. 車両へのIoT導入事例​​​​
  4. まとめ


注目が高まる車のIoT化

モノがインターネットにつながるIoTが登場したことによって、従来の車の機能やサービスが進化を遂げています。

これまで車におけるデータ通信といえば、カーナビやETC車載器などの通信機器に限定されていました。しかし近年では、無線通信の高速化や大容量化、ビッグデータ流通の増加などを背景に、コネクテッドカーの注目が高まっています。

車がIoT化すると、リアルタイムかつ大容量のデータ送受信や、データの生成・蓄積・活用が可能になり、車の新たな価値を創出することが期待されています。

車のIoT化によって実現する機能・サービスとしては、以下が挙げられます。


▼車のIoT化で実現する機能・サービス例

  • 車が前方車両や周囲の情報を取得して、運転を支援・制御する
  • 車が道路のインフラ情報(信号・道路規制・標識・ETC)を取得して、運転者に通知する
  • 自動車事故発生時に警察や消防などの緊急通報を自動で行う
  • 運転データを基に事故の危険度を評価して、保険料を策定する
  • 車両が盗難された際に、車両の位置を追跡する



IoTによる車両管理でできること

車のIoT化は、運転支援や車両制御などの機能がイメージされやすいですが、商用車の車両管理にも役立てられます。

車両にIoTを導入することで、センサーやカメラで車両のデータを取得して、インターネットを介して遠隔監視したり、分析したりできるようになります。

ここでは、IoTによる車両管理でできることを紹介します。


運行管理

IoTは、車両の運行管理に役立ちます。車両に設置したセンサー・カメラから、位置情報や走行状況などのデータを取得して、Web上のシステムで管理します。

また、走行時間や速度、距離、燃費、アクセル・ブレーキなどの運転データを集計して可視化することも可能です。これにより、事故のリスクを事前に把握して、運転者への運転指導や安全運転の確保などにつながります。

物流においては、走行ルート・位置をリアルタイムで把握して、ドライバーへの運行指示を行うことで、輸送時間の短縮・業務の効率化に貢献します。


故障予兆検知

車両に搭載された設備機器の動作状況をIoTセンサー・カメラで監視して、データの取得・分析を行うことで故障の予兆を自動検知することも可能です。

運送車両や建設機械では、一度不具合・故障が発生すると、稼働がストップしてロスが発生してしまう可能性があります。

IoTを活用すれば、稼働がストップする前に修理やメンテナンスを行えるようになるため、ロスタイムによる損失を防止できます。



車両へのIoT導入事例​​​​

車両へのIoT導入事例

販売車両にIoTを導入して、サブスクリプション型の修理・メンテナンスサービスを導入した古河ロックドリル株式会社さまの事例を紹介します。


▼導入前の課題

土木建設機械の製造販売を行う際、販売した車両・機械の稼働状況を把握することが難しく、適切なサポートが実施できないといった課題を抱えていました。


▼導入の経緯

販売した車両・機械の利用状況に応じて、適切な改善提案と故障対応を行える体制を整備したいという思いから導入を決められたとのことです。また、継続的なメンテナンスを行う部門の新設にあたって、IoTを活用した新たなビジネスモデルの確立を目指すことも理由の一つです。

最終的に、CAN、GPS、車載対応、耐環境性能、海外対応といった面から、コネクシオの製品をお選びいただけました。


▼課題解決に向けた取組み

IoT端末を販売機械に搭載して、稼働状況や操作情報を取得できる『CONEXIOBlackBear』を導入しました。


▼IoTを活用した車載機械の情報収集イメージ

IoTを活用した車載機械の情報収集イメージ


▼導入後の効果

データを基にした顧客への取扱い指導や、故障時の迅速な修理対応によって、サービス品質の向上を実現しました。

また、サブスクリプション型の保障サービスや、修理・メンテナンス時の部品販売によって、売り上げの増加も見込まれているとのことです。

古河ロックドリル株式会社さまの詳しい導入事例はこちらからご覧ください。

  IoT により販売機械の状態把握を実現 データを基にサポートの充実と新たな 事業展開を推進(古河ロックドリル様) 140年以上の歴史を持つ古河機械金属グループの削岩機事業を担う中核事業会社、古河ロックドリル。鉱山開発、土木、建設で活躍するブラストホールドリル、油圧ブレーカ、油圧圧砕機などの削岩機分野と、トンネル掘削機(ドリルジャンボなど)分野で100ヶ国以上へ輸出するグローバルのトップメーカーとして事業を展開しています。グループ全社でマーケティング経営を目指す中、同社はコネクシオIoTソリューションを活用した販売機械の状態把握と、そのデータを用いた新たなサブスクリプション型のサービス提供を推進しています。|遠隔監視|事例|IoT コネクシオ IoTソリューション



まとめ

この記事では、車のIoTについて以下の内容を解説しました。


  • 車のIoT化について
  • IoTによる車両管理でできること
  • IoTの導入事例


IoTの登場によって、車がインターネットにつながるコネクテッドカーが登場しており、車の機能・サービスが向上しています。

物流車両・営業車両などの商用車においてもIoTの活用が進んでおり、運行管理や車両設備の故障予知検知などに役立てられています。

コネクシオの『CONEXIOBlackBear』は、さまざまな設備・機器・装置からのデータ収集が行えるゲートウェイです。

CAN I/F 2系統を標準搭載しているため、車両のエンジン系統や制御系統などにおいてもCANデータを取得することが可能です。車両の設備監視や故障予兆検知などに役立てられます。

こちらから資料をダウンロードしていただけます。

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