catch-img

設備点検・監視を効率化するアナログメーターのデジタル化

工場や施設では、日々設備の点検・監視業務が行われています。しかし、スタッフが目視や手動で点検・監視・記録などを行うのは非効率です。さらに、製造業においては人手不足の現状も無視できません。

経済産業省『製造業における人手不足の現状および外国人材の活用について』の調査によれば、製造業における9割以上の大企業・中小企業で人手不足が顕在化しており、うち約3割の企業が「ビジネスにも影響が出ている」と回答しています。

今後も深刻化していくと予想される製造業の人手不足に対応するためには、IoTを活用した業務効率化が急務です。今回は工場の設備点検・監視業務における課題やアナログメーターをデジタルデータ化するメリットについて解説します。

出典:経済産業省『製造業における人手不足の現状および外国人材の活用について


アナログメーターのデジタル化とは

アナログメーターのデジタル化とは、工場の各種アナログメーターの数値をカメラで読み取りデータ化すること、またはその技術のことを指します。

カメラから読み取ったデータはリアルタイムで送信・蓄積されるため、遠隔地にいながらアナログメーターの確認と分析が可能です。

また、既存設備にカメラを後付けして設置できるため、低コストで導入できます。既存設備のIoT化や工場・施設内の巡回業務を省力化するために活用が期待されています。



人の手による設備点検・監視業務における課題

工場・施設における設備点検・監視業務は、製品の品質管理や事故防止のために欠かせない業務の一つです。安全な操業のためには、徹底した点検・監視が求められますが、企業にとって課題もあります。ここでは、人の手で点検や監視業務を行ううえでの3つの課題を取り上げます。


①点検・監視に人員を取られ他業務が人員不足に陥りやすい

点検・監視業務を人の手で行うには、工場内に点在する設備を行き来する必要があります。工場の規模が大きくなるほど移動に時間がかかり、多くの人手を要することから、他業務が人手不足になる可能性も考えられます。

特に、古い設備の場合には点検・監視頻度も高まるため、さらに人手が必要となり、業務効率が低下する悪循環に陥りやすい傾向にあります。


②ヒューマンエラーや不正記録が起きる

目視で点検・監視を行うと、計測ミスや書き間違い、不正な記録などが発生するおそれがあるため、正確性が担保できないといった課題があります。

なかでも、設備が古い場合はシステムにデジタルデータを取り込めないこともあるため、点検・監視・記録までをすべて人の手で行わなくてはなりません。複数人のチェック体制を整える場合であっても、ヒューマンエラーを確実になくすことは難しいといえます。


③次回点検時まで異常値を把握できない

人手による作業の場合、常に設備を監視できるわけではありません。そのため、不具合や異常が起きていても次の点検まで気が付かず、初動対応が遅れてしまうことがあります。

また、点検時のデータしか蓄積されないため、トラブルの予測がしづらいことも課題として挙げられます。


アナログメーターのデジタル化による3つのメリット

アナログメーターをデジタル化することで、業務効率化やトラブル防止などさまざまなメリットが得られます。ここでは、3つのメリットを紹介します。


①遠隔監視による点検業務の省力化と人手不足の解消

アナログメーターに搭載されたカメラからの遠隔監視によってスタッフが巡回する必要がなくなるため、点検や監視にかかる業務負担を大幅に軽減できます。

また、設備によってメーターの読み取り方や場所・数値などが異なる場合でも、データ化すれば誰でも確認できるようになります。これにより、点検業務にかかる指導の手間や時間の省力化が可能です。

このように、点検・監視にアサインしていた人員分の工数を別業務に割り当てられるため、他業務に人手不足が発生するのを防ぎ、業務効率化にも貢献します。


②自動化によるヒューマンエラーと不正記録の防止

アナログメーターをデジタル化することにより、カメラで撮影した画像から自動で数値を取得できるようになります。

手書きや目視による点検作業が自動化されるため、計測ミスやシステムへの入力ミスといったヒューマンエラーを回避できます。データの改ざんを含む不正記録を防止する環境を構築できることもメリットの一つです。


③データ有効活用による予知保全

アナログメーターに備わったカメラを通じて、設備機器の稼働状況を監視できます。異常や不具合をいち早く発見できるだけでなく、データを分析して異常傾向を知ることも可能です。

人による巡回では不可能だった設備の常時監視・データ蓄積が可能になるため、異常が起きる前に適切に対処できる利点もあります。設備の予知保全によって生産ラインや機器装置の安定的な稼働を実現できます。



まとめ

近年では、さまざまな業種でIoTやAIの活用が進んでいます。製造業においても、工場内の設備・機器をデジタルデータ化することにより、品質改善や生産性の向上を図ることが可能です。

アナログメーターのデジタル化により、巡回業務の省力化や人手不足の解消、ヒューマンエラーの削減などのメリットが生まれます。



​​​​​​​


コネクシオの『Smart Ready IoTメーター読み取り』は、古い機械をIoT化し、巡回業務を省力化するサービスです。

既存の設備にカメラを設置するだけのため、工事も必要なく設備を一切止めずに導入できます。工場・施設の設備点検や監視業務にお悩みの企業の担当者さまは、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

5分で理解できる!
Smart Ready IoTソリューションセット
ご質問やご要望はこちらから
お気軽にお問い合わせください

工場内の古い機械もIoT化できる? 導入の効果や方法を解説

2021-09-22

デジタル技術の発展により、さまざまなモノがインターネットとつながるIoT化が進んでいます。工場の設備・機械にIoTを活用しようと思いつつも、「どのようにIoT化を進めていけばよいのか具体的な取り組みが分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、製造現場におけるIoTの導入状況を踏まえつつ、機械をIoT化する効果や方法などを解説します。

工場の巡回・点検業務を効率化して負荷を軽減する方法

2021-09-22

企業の人手不足が深刻化するなか、自社の工場内で設備・機械の点検業務に多くの労力を要している現場もあるのではないでしょうか。なかでも、アナログメーターの場合は人の目による読み取りが必要になるため、点検者の負荷も大きくなります。この記事では、人手による巡回・点検業務の課題や効率化方法について解説します。

予防保全とは? 事後保全との違いとIoT活用による予知保全を解説

2021-09-22

製造現場で日々稼働している設備や機械を管理して安定した稼働を実現するには、適切な保全活動が欠かせません。保全活動には予防保全・事後保全などがありますが、近年はIoTを活用した“予知保全”も取り入れられています。この記事では、製造現場の設備・機械を適切に管理するための予防保全と事後保全の違い、IoTを活用した予知保全について解説します。

予知保全にAI技術を導入するメリットと活用法

2021-08-30

生産工程で発生するさまざまなデータを蓄積して、AIが持つ学習技術・解析機能を活用することで、設備保全体制の強化につながると期待されています。この記事では、製造現場における予知保全の目的を踏まえ、AI技術の活用方法やメリットなどを解説します。

製造現場の予知保全CBMとは? TBMとの違いやメリットを解説

2021-08-30

モノづくりを行う製造現場では、IoT技術を取り入れた次世代の予知保全であるCBMが登場しています。従来のTBMに比べて、より効率的な設備保全ができると期待されています。本記事では、CBMの基礎知識をはじめ、従来のTBMとの違い、CBM導入のメリットなどをまとめて解説します。