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製造業が直面する課題と人材難・IT化・技術継承の解決策

新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の感染拡大によってテレワークが徐々に定着しつつあるなか、製造業もまた時代の変化に適応しなければならない時期にさしかかっています。

製造業においては、少子高齢化による人手不足やIT化の遅れ、移り変わる社会情勢に対応しきれていないことなど、さまざまな課題に頭を悩ませる管理者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では、製造業が抱える課題と解決策について解説します。



日本における製造業の現状と課題

2020年に国内初の感染が認められたコロナの感染拡大により社会活動の自粛が求められたことを受け、さまざまな業界で売り上げが減少。製造業にも大きな影響を与えました。

財務省の『新型コロナウイルス感染症による企業活動への影響とその対応(財務局調査)』によると、2021年の3月から4月にかけて、コロナの感染症拡大による影響があると回答した製造業は6割を超えています。そのうち、国内での生産・販売額が「減少している」と回答した製造業は約45%との結果が出ています。

このように、生産・販売額の減少が見られる状況下で、製造業にどのような課題があるのかを見ていきましょう。

出典:財務省『新型コロナウイルス感染症による企業活動への影響とその対応(財務局調査)


人材不足と高齢化

現在、国内では企業の人材不足と高齢化が深刻化しており、製造業も例外ではありません。

経済産業省の『ものづくり人材の確保と育成』によると、製造業の若年就業者は2002年には384万人であったのに対して、2020年には259万人にまで減少しています。これは、2000年以降で最も少ない数値です。

一方、高齢就業者は増加傾向にあり、2002年には58万人であったのに対して、2020年には92万人にまで増加しています。また、高齢就業者の割合は2020年には8.8%と、全産業の13.6%と比較しても高い水準を記録しています。

今後、国内の生産年齢人口の減少が加速すると見込まれるなか、製造業の人材確保がより一層厳しくなることが予想されます。

出典:経済産業省『ものづくり人材の確保と育成』/『2050年までの経済社会の構造変化と政策課題について』/中小企業庁『深刻化する人手不足と中小企業の生産性革命


デジタル化への取り組み

コロナの感染拡大によって社会情勢が移り変わるなか、製造業の成長率やリスクの予測を立てることが難しくなっています。社会やニーズが目まぐるしく変化する時代を生き抜くためには、環境変化に適応できる組織体制を整える必要があります。

そこで求められているのが、製造業のデジタル化です。現在日本では、製造業のIoT・AI活用によるスマートファクトリー化やDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されています。デジタル化により、データ収集やAIによる予知保全、柔軟な変種変量などに対応できる環境を実現できます。

しかし、多くの製造業において、こうしたデジタル化に向けた取り組みは十分に進んでおらず、人材不足やコストがデジタル化の障壁となっています。

出典:経済産業省『2021年版 ものづくり白書


熟練が必要な技術の継承

製造業における課題の一つに技術の継承があります。製造業では担当者の経験則や勘に頼って行われてきた業務が多く、熟練技術が重要視されています。これにより、業務が属人化しやすい点も特徴です。

経済産業省の『ものづくり人材の確保と育成』よると、製造現場における5年後の見通しについて、主力製品の製造に必要となる多くの作業で約半数以上の企業が「今までどおり熟練技能が必要」と回答しています。

出典:経済産業省『ものづくり人材の確保と育成



課題解決の手段としてのデジタル技術導入と応用

製造業における人手不足や業務の属人化、技術継承の課題を解決するには、デジタル技術の導入による生産性向上・ノウハウの蓄積が欠かせません。

製造工程にIoTやAIを取り入れれば、作業効率を高めることが可能です。また、製造過程で得られるさまざまなデータを取得・蓄積することで、職人が培ったノウハウや知見を可視化し、若手人材の育成にも役立てられます。

デジタル技術の導入にあたり、ノウハウ不足やコストが課題となっている企業では、IoTやスマートファクトリー化の支援を外部に依頼するのも一つの方法です。

人手が不足している箇所、作業が属人化している箇所からスモールスタートで導入することで、予算を調節しつつ工場のデジタル化を図れます。



デジタル技術で自動化・効率化するべき業務

製造業が抱える課題の多くは、デジタル技術の導入によって解決を図ることができます。

たとえば、保守点検や監視といった日々の業務を人手で行っている場合には、IoTの活用で自動化・省人化することで、生産効率を高められます。ここでは、デジタル技術の導入が有効な業務を4つ紹介します。


①メーター読み取り

巡回業務であるメーター読み取りを自動化することで、人材リソースを削減できます。

生産設備現場のアナログメーターや制御盤をカメラで読み取り、自動でデータ化することで遠隔地からの点検が可能です。自動化によって、点検漏れや転記ミス、データの改ざんなども防止できます。


②ポンプ設備の保守点検

ポンプ設備を振動・電流センサーで監視することにより、突発的な故障を未然に防ぐことが可能です。

保守点検のために人が工場内を巡回する必要がなく、AIで故障を事前に察知できるため、設備・機械の不具合や故障を未然に防げます。


③納品した設備のメンテナンス

納品した装置・設備に不具合が発生した際、メンテナンスのために現場まで足を運ばなければなりません。

しかし、カメラの映像やデータをもとに遠隔制御できれば、メンテナンスや復旧作業を効率化できます。これにより、製造停止によるロスを防げます。


④監視業務

目視で設備・機械の監視を行う場合、人員の配置にコストがかかるため、24時間体制で監視業務を行うことは容易ではありません。

設備・機械に動画解析カメラを設置し、映像データを読み取れば、監視業務を自動化できます。さらに、平常時のデータを学習して不具合・故障を予兆段階で検出することで、トラブルにも迅速に対応できます。



まとめ

現在、日本の製造業は人手不足や技術の継承などの課題を抱えています。課題の解決には、IoTやスマートファクトリーといった工場内のデジタル化によって業務の自動化・省人化を図ることが有効です。

コネクシオが提供する『Smart Ready IoT』は、既存の設備を取り換える必要なく、機器・設備に後付けしてデジタル化できるソリューションです。メーター読み取りやポンプ設備の保守点検、監視といった日常業務を自動化し、製造現場の業務効率化を実現します。

また、コネクシオでは Web個別相談会を実施しております。相談会では、製造現場における人材育成や技術継承のお悩みについてもアドバイスさせていただきます。「IoTの活用について詳しく知りたい」「デジタル化のために何から始めればよいか分からない」とお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。

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