揚重モニタリングシステムでクレーンや
エレベータの多角的な稼働監視
次世代の現場へ活かせるデータ活用を推進
 
~建設現場のタワークレーン・エレベータの状態監視~

清水建設株式会社 様
清水建設様は、コアとなる「建設事業」において、生産性向上や働き方改革に資するデジタル技術の導入を推進されています。そのひとつが『揚重モニタリングシステム』であり、コネクシオは同システムの一部を構成するデータ収集ソフトウェアとデータ見える化のアプリケーション開発を担い、先進的なモニタリングシステムの実現に寄与しました。

  • タワークレーン(以下、クレーン)による資機材の揚重時間の管理や、工事用エレベータ(以下、エレベータ)による作業員の効率的な搬送は、工期に関わる重要な管理のポイントとなるため、計画と実績の差を把握する必要がある
  • 300mを超える超高層複合ビルの施工における揚重管理はアナログでは限界がある
  • クレーンやエレベータの位置情報、揚重資材情報、風速情報、作業員人数等のデータを収集するIoTソリューションの導入により、揚重作業を見える化・効率化
  • 収集したデータを蓄積・評価することにより、新たな施工案件におけるクレーン導入台数などを検討

【清水建設様の役割】
・システム開発におけるプロジェクトマネジメント
・システム仕様定義
・クレーン・エレベータの機器構成、接続方法などの情報提供

見える化アプリケーションのUIデザイン及び仕様定義

【コネクシオ提供サービス】
CONEXIOBlackBear
 ┗防水ボックス仕様
・PLCとの接続、データ取得・処理ソフトウェア開発
・見える化アプリケーション開発

通信SIMサービス TRIBE-biz

日本一の超高層複合ビルの建設における
クレーン・エレベータの揚重作業モニタリング


超高層ビルの施工ではクレーンによる資機材の揚重(※1)時間の管理や、エレベータによる作業員の効率的な搬送が工期に関わる重要な管理ポイントとなります。清水建設様が都心で施工したような高さが300mを超える超高層複合ビルでは、まさに揚重計画と実績の差を把握して改善していくことが工期短縮に直結します。ただ、アナログ管理には限界があり膨大な物量に対応できないことから、『揚重モニタリングシステム』の開発・導入を意思決定しました。

※1…揚重とは資機材をクレーンやエレベータなどで垂直方向に搬送する作業を指します。

インタビュー

清水建設様の中村 寛氏、林 拓宏氏にお話を伺いました。
お二人の所属は生産技術本部 機械計画部ロジマネジメントグループで、文字通り、建設工事における物流の合理化が主な業務になっています。今回の複合ビルの施工に際しては、クレーンやエレベータの揚重管理業務の支援に当たりました。

清水建設 生産技術本部
ロジマネジメントグループ
グループ長 中村 寛氏

清水建設 生産技術本部
ロジマネジメントグループ
林 拓宏氏

広大な敷地で展開される、超大規模な現場作業


この複合ビルは、延床面積が約46万㎡(東京ドーム約10個分の建築面積に相当)にも及ぶ超巨大建築。現場では、クレーン6台、エレベータ6台が稼働。まさに過去に類を見ないスケールの物流計画が求められました。
新たなモニタリングシステムの導入について、林氏は次のように語ります。

ロジマネジメントグループ
林 拓宏氏

「従来のモニタリングシステムのデータ収集には課題がありました。オペレータがクレーン操作の合間にiPadから手入力していたので、正確性が問われていました。
これまでの多くの現場ではクレーン、エレベータの稼働台数はそれぞれ1~3台程度だったのに対して、今回の現場はそれぞれ6台が稼働する破格の規模。“自動で正確な情報”を収集することが、オペレータの負荷を減らし、かつ将来的に有用なデータになると考えました。また、本件は清水建設の看板プロジェクト故に、先端技術を導入したいという思いがありました。

デジタルで取ったデータは嘘をつきません。揚重機の稼働データを直接吸い上げて、貴重なビッグプロジェクトのデータを正確に後世に残す仕組みづくりをひとつの目的と掲げて、『揚重モニタリングシステム』の開発を進めました。

開発に際してはまずクレーンとエレベータから取得するデータについて、位置情報、揚重資材情報、風速情報、作業員人数など、収集すべきデータを洗い出しました。

また、現場に足を運び、ヒアリングを重ねながら、「現場の動きが一目でわかる」システムに仕上げることをシステム開発上の最重要課題に設定しました。

IoTベンダーの選定 コネクシオを選んだ理由とは


清水建設様は『揚重モニタリングシステム』の必要な機器選定とシステム構築の委託先を見極める中で、弊社の出展する展示会を通じてコネクシオを知っていただきました。最終的にコネクシオを選定いただいた理由について、中村氏に伺いました。

「まず我々は、自動で正確な情報収集を可能とするIoTゲートウェイの選定から開始しました。
コネクシオの【CONEXIOBlackBear】を選んだ決定的な理由は、PLCのプログラム変更なしで接続可能な点、GPU搭載で将来的にAI対応可能という点において、他社製品より優れていたことです。

並行してモニタリングシステムの開発ベンダーを検討しましたが、コネクシオは、IoTソリューションの開発に関する知見も深く、開発や現地フォローが対応可能な点も魅力でした。
また、動的表現に適したUnityの開発実績があり、かつ収集した稼働データをシステムに取り込むことにも慣れていた点や、データ収集から見える化画面の開発までを1社で実現できる技術力を持っていたことから、コネクシオに依頼をしました。」

ロジマネジメントグループ
グループ長 中村 寛氏

清水建設様にも選ばれた!
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新開発の『揚重モニタリングシステム』


今回導入されたモニタリングシステムは、揚重作業を行うクレーンやエレベータを監視し、取得データを直感的に視覚情報として確認できるシステムです

ゲームエンジンを活用することで、従来は難しかった多くの情報を瞬時に演算することと、こだわりの先進的なビジュアライゼーションを実現。6台のクレーンの動きを忠実にリアルタイムに再現します。

『揚重モニタリングシステム』の監視画面

使う人が喜ぶ、どの現場でも使用される当たり前の仕組みへ


『揚重モニタリングシステム』について、今後の展望をお伺いしました。

「『揚重モニタリングシステム』は、IoTの技術を活用した最先端の現場システムです。
今後はこのシステムを活用して、クレーンとエレベータを使用する作業が効率化され、使う人が喜ぶ、どの現場でも使われるのが当たり前の仕組みにしたいです。

現状の満足度は90点、概ね満足はしていますが、トラブルによる通信のストップや、現時点でAI用のGPUが使えていない点など、まだまだ改良の余地があると考えています。
AIなどの先端技術の導入による機能拡張にも期待しており、カンと経験や属人化している業務を実績データを用いて誰でも最適解を導き出せるようにしたいですね。」

ビルからの景色(建設当時)

今後のコネクシオへの期待


最後に、今後コネクシオに期待されることについてもお伺いしました。

 「コネクシオ社の経験や技術、そして最新のIoT業界の動向を基にしたフィードバックやご提案を積極的にいただきながら、これまで以上に両社でアイデアを出し合い、相乗効果を生み出す『協創』関係を築けることを、心より期待しております。」

300メートルを超える超高層複合ビルに対応するために開発した本システムは、今後様々な現場での採用が予定されています。規模感を問わず『揚重モニタリングシステム』が稼働することにより、ビッグデータとしてデータが収集され、更なるDXへつながることが期待されます。
また、清水建設様は現在、揚重モニタリングシステムにAI機能を組み合わせた発展型の実装を推進されており、2027年竣工予定の常盤橋プロジェクトにて、その技術が活用される予定です。

コネクシオは引き続き清水建設様の揚重モニタリングシステムの更なるアップデートに協力して参ります。

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システム構成概要


POINT 01
各種PLCと汎用的に接続可能なGW内プログラムの開発を実施。
取得したデータはIoTゲートウェイ【CONEXIOBlackBear】内で処理し、指定周期でサーバーまで送信。
POINT 02
通信回線「TRIBE-biz」によるLTE回線を使用することにより、有線やWi-Fiの届かない環境にある揚重機のデータ取得も可能。
POINT 03
清水建設様の要望デザインをもとに「未来を感じられるような先進的ビジュアル」でありつつ、必要な情報が直感的にわかりやすい
見える化のアプリケーションを開発。

『揚重モニタリングシステム』についてこちらもご覧ください

清水建設様のコーポレートサイトのコラム「ヒトワザ!」
今回のプロジェクトの一環として、『揚重モニタリングシステム』について取り上げられています。

「人と人との化学反応がDXの鍵 揚重モニタリングシステム」の詳細はこちらhttps://www.shimz.co.jp/hitowaza/toraasa/topics-buisiness06.html#topicks1(外部サイト)

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