日本ウォーターシステム株式会社 様
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【事例概要】
日本ウォーターシステム株式会社 様は1986年の創業以来、高い技術力と豊富な経験をもとに水処理装置の製造・販売・アフターサービスを展開。特に近年はメディカル事業へ経営資源の集中を図り、主力製品である人工透析用水作製装置は、多くの病院施設に導入されています。
「ECO」「IoT」を取り入れた環境に優しい製品を提供すると共に卓越したアフターメンテナンスにより、安心・安全な「水」を提供し続ける企業です。
「J-Connection」の詳細はこちら
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既存のIoT機能であるJモニターを一新し、今ある課題を解決する新たなIoTシステムを作る。【J-Connection】の企画段階から携わる磯田氏は次のように話されます。
「Jモニターに代わるIoTシステムとして、【J-Connection】の企画が立ち上がった時、まず仕様を固めていくことに苦労しました。
もともとこの業界には”これほど大規模なIoTシステムを搭載した製品”の前例がなく、一から自分たちで仕様を考えなくてはなりませんでした。
開発に関して複数の会社とやり取りをしましたが、弊社はIoTのことがよくわからない、依頼先の会社は透析用水作製装置のことがわからないという状態であり、打ち合わせの段階でお互い手探りで仕様を固めていくことを繰り返し、やっと見積もりを出す段階までいったところで、この要件は自社では開発ができないと言われ、計画が白紙に戻ってしまうこともありました。
開発依頼先の選定に頭を抱え始めたころ、弊社の部品調達の部門と関わりがあったリックス株式会社 様に相談をしたところ、IoTの開発ベンダーとしてコネクシオ様を紹介されたのが、【J-Connection】開発スタートのきっかけになりました。」
コネクシオへ開発の依頼を出す決め手と、開発までに苦労された点について磯田氏は以下のように話されます。
「コネクシオ様へ開発をお任せする決め手は、弊社の思い描く通りのシステム開発が可能であったことです。また、弊社透析用水作製装置に設置するPLCのデータ収集から、クラウドの設計開発まで一連となったIoTシステムの要件定義まで、臨機応変にお願いできたことが非常に助かりました。IoTの知識があまりなかった弊社側にも、かなり丁寧に様々な説明をして頂けたことも安心感につながったと思います。
私個人としては開発期間に入る前の段階、【J-Connection】として仕様が固まるまでの苦労が大きかったです。弊社としてはここまで規模の大きいIoTシステム開発は初めての試みであったため、仕様書で詰め切れていなかった点が多々あったり、新しい透析用水作製装置本体と同時開発だったため、都度仕様を再検討する必要があったことです。
開発期間に入ってからはコネクシオ様の開発担当者の方が大変だったかと思いますが、最後までお付き合いいただきありがとうございました(笑)。」
開発期間に入ってから、日本ウォーターシステム様、リックス様、コネクシオは毎月開発プロジェクト定例会を実施。
開発の進捗や、新たな要望についての検討などを定例会の中で議論、協議し、より理想に近い製品を組み上げていきました。
コネクシオの開発領域
<システム開発>
■IoTゲートウェイ「CONEXIOBlackBear」内のプログラムを開発
■AWSクラウドアプリの開発
透析用水作製装置の状態監視
異常を検知した際、メールにてアラートを発信
コネクシオは、ハードウェアとして【CONEXIOBlackBear】、また【CONEXIOBlackBear】上で動くソフトウェア、クラウドアプリまでを開発提供。 PLCから取得したデータをIoTゲートウェイ【CONEXIOBlackBear】からクラウドへ送信することで、AWS cloudで装置の状態監視が遠隔で可能になりました。
それにより、最短翌日にしか確認ができなかった装置の状態が常時確認ができるようになり、警報や、異常な数値を検知した際は担当者へ自動でメール、または電話で通知される事により、リアルタイムでの異常検知も可能となり、いち早く対応することができるようになりました。 また、点検毎に手書きで作成していた保守点検報告書も、収集したデータを活用し遠隔地からいつでも出力ができるようになり、業務のDX化にも貢献できるようになりました。
「弊社の透析用水作製装置は日本全国の病院、クリニック様に導入させて頂いていますが、地域によって原水の水質や水温など条件が異なっており、最適な運転方法も異なります。
【J-Connection】を導入し、各施設の運転データを継続して取得、分析することにより、最適な運転方法(従来よりもRO回収率[※1]を向上したり、原水の加温[※2]を抑えたりエコに特化した運転にするなど)を提案することができると考えております。
また、今後も引き続きIoT機能の追加を検討しており、利用者からの声も集計しています。
取得したデータを活かして、導入される地域に寄り添った提案をしていくこと。頂いた声を活かしてよりよい製品を開発していくことを、【J-Connection】を通じて実現していきます。」
※1 透析用水作製装置では、原水をRO膜に供給しRO処理水を作製しますが、水質の向上やRO膜の寿命を延ばすため、一定割合の原水を濃縮排水するクロス・フローろ過方式を採用しています。RO膜に供給した水に対する処理水の割合をRO回収率と呼びます。
※2 原水に含まれるシリカのスケーリングを軽減するため、原水は一定温度(25℃付近)に加温します。
コネクシオでは、デバイスの選定・提供からアプリケーション・ソフトウェアの開発までを一気通貫でご提案可能です。
「自社の製品にIoT機能を付加したい」「IoTを導入したいけれど、なにから始めればいいのかわからない」などございましたら、まずはきっかけとして弊社にご相談ください。
これまでの知見と経験を活かし、お客様の「こうしたい」を実現するサポートをいたします。
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